2009年11月号(通算70号)
bagzy* http://bagzy.web.fc2.com/
[MEMBER]
Ba:さあや
Gt:越前屋向酒
Vo/Gt:コウタロー
Key:U-SK
Dr:シンゴ☆
[PROFILE]
2000年コウタローを中心に前身となるバンドを結成。数回のメンバーチェンジを経て2005年5人編成の"bagzy*"として新たなスタートを切る。2008年には現メンバーに。
Voコウタローの日常にある叙事的な出来事を、独特な目線で切り取った歌詞。それを核に感情的なラウドな曲から、懐かしさを覚えるメロディーを主体にした曲まで幅広い音楽性を行き来するが、あくまで「メロディーを大切にした楽曲」が特徴。
-継続は力なりという言葉があるけど、長く続けられる何かがあるのは確か
この年までずっと歌ってきたからこそ歌えることがきっとあるから-
■まずは自己紹介をお願いします。
U-SK(以下U):Key&DJのU-SKです。
越前屋向酒(以下越):Gtの越前屋向酒です。
シンゴ☆(以下☆):Drのシンゴ☆です。
さあや(以下さ):Baのさあやです。
コウタロー(以下コ):Vo/Gtのコウタローです。
■先日はSENDAITRIBEお疲れ様でした。
コ : 楽しかった!
U : 緊張しましたけどね、ステージに立った時に吹っ切れましたね。
コ : SENDAI TRIBE終わってからまだメンバーが揃って集まってないのでみんなの話を聞いてみたいですね。
越 : SENDAI TRIBEは緊張しましたよ。緊張しないほうがおかしいですね。
☆ : 緊張しなかったですね。非常に楽しかったです。
越 : お前はおかしいんだよ。N.E.S.のタクローさんも毎回緊張するって言ってましたよ。要は持っていき方なんじゃないかなって思いますけど。
■結成はいつ頃なんですか?
U : 結成というか、今のシンゴ☆とさあやが加入してからは4年くらいですね。コウタローと俺は高校卒業くらいからbagzy*の前身バンドをやっていたので、10年くらいの付き合いになりますね。
■現在のメンバーはどういう経緯で加入することになったんですか?
U : もともと俺とコータローと、前のBaとDrの4人でやってたんですが、2000年くらいに越前屋向酒を迎え入れて、そのタイミングでベースが抜けて活動ができない状態になって、その後さあやが加入するんですけど同じ時期にドラムが抜けて、バンドはあったんですが活動がなかなかできない状態でした。
■ターンテーブルや打ち込みを取り入れたロック・ミクスチャー的な音楽ですが、サウンドの母体は最初からあったんですか?
U : 最初はポップで歌モノ路線でした。
コ : 取り入れたというよりは、やりたかったんだよね。ターンテーブルの使ったのもミクスチャーとか縦ノリの楽曲をやりたくてというよりも、言ってしまえば音源じゃん。擦るというよりも、みんなが連想するターンテーブルというよりはサンプラー的な使い方のほうが強いかな。
U : シンセの延長みたいな感じだね。
■このフリーペーパーは若い世代のバンドマンの読者も多いですが、高校生のバンドを見てて思うことはありますか?
U : 圧倒的に俺たちが高校生の時より格段に上手さが違うなというか、今の高校生は上手いなって痛感しますね。やる場所も俺たちの時代はライブハウスもないような時代だったので、場所が増えて発信できる場があって羨ましいなと思います。
越 : 今みたいにやれる場所が多いということで、うまく使っている子たちだけじゃないと思いますけど、TAKE UP SEEDと絡んだりうまくやってる子たちを見る限りでは、俺らが高校生の頃とはだいぶ違うなって印象派ありますね。バンドというか音楽そのものに飽きて辞めていったやつらが俺らの時代にもいたので、そうならないで仙台を盛り上げていってもらいたいですね。
■みなさんの高校時代はどんな高校生だったんですか?
コ : 俺とゆーすけが同じ部活で、ボクシング部だったんだよね。
■ボクシング!?音楽やってなかったんですか?
コ : 音楽がやりたくてボクシングを辞めたわけじゃなくて、ボクシングは痛かったから辞めたんだよね(笑)元々誘われていったようなもんだから。当初のメンバーもそのボクシング部の連中だったり、リーダーのU-SKともその頃に出会って。中学の文化祭とかでライブをやるじゃないですか、それを羨ましいなって目では見ていたんですよ。でも楽器って高いし、買う機会もなければやるきっかけもないわけで。で、たまたま部を辞めた時に楽器をもらうきっかけがあって、俺はボーカルやりたいからU-SKはキーボード!って独断で決めて。
■キーボード?普通はギター、ベース、ドラムですよね?
コ : 俺の中ではこいつはキーボードだなって(笑)
■キーボードって当時はあんまりいなかったですよね。なんで他の弦楽器とかやらなかったんですか?
U : やりたかったけど、ボーカル決まってるし、ボーカルがキーボードやれっていうから、まぁ俺も混ぜてほしかったし(笑)全然経験なかったし、わからないところからスタートしたんだけど、結構楽器持ったやつらがそういうノリだったので、ボーカルがこいつベースっぽい!みたいな感じで。
コ : それが高校3年の頭くらいですね。
■バンドを始めるのは遅かったんですね。
コ : まぁノリだね。当時はコピーをやってて、UNICORNをやってたからキーボードが欲しかったのよ。俺はとにかくMaybeBlueが歌いたくて、それにはキーボードが必要だと。たまたまドラムをやったことあるってやつが同じクラスにいて、そいつだけ経験者でドラムで入って、そんな感じでやってたね。
■初ライブはいつ頃だったんですか?
コ : ライブは21とか22歳くらいの時じゃないかな?
■結構遅かったんですね。
コ : 俺はバンドは楽しくやってたんだけど卒業したら就職しなくちゃいけないじゃん?で、最初はアメリカ屋の就職の面接に行ったら落ちたのね。そしたら俺だけ行くところがなくなって、職員室に呼び出されていったら、専門学校のパンフレットがあって。当時宮城に本格的な音楽の専門学校ってなかったじゃん?今でこそデジタルアーツとかいろんな学科とかコースがあるけど、当時はなくて、そういうものがあるんだってことがわかって、専門に行こうと。
■他のメンバーさんは?
越 : 俺はやってました。
☆ : 俺も高校からやってました。実家が田舎のほうでドラムセットがあったので、叩いても近所から何も言われなかった環境でしたね。
さ : 私は部活でバンドをやってましたよ。ギター部でベースを。ライブハウスではあまりなかったんですが、文化祭とか、ティーンズ(TEENS MUSIC FESTIVAL)出たり。
■メンバーから見て今との違いは何か感じますか?
さ : 今の人たちは上手だと思います。
☆ : みんなが言うようにレベルは高いですよね。正直自分が高校の頃にここまでやれてたかというとやれてなかったですし。自分は高校の頃からライブも経験してて普通にバンド活動はしていて、でもそれと比べても明らかですよね。
コ : 恵まれてるとは思うけど、逆に恵まれすぎてるのもどうなんだろうって気もするね。安易ではないだろうけど、普通にライブハウスに出れるっていう現状があるから、それが羨ましくもあり、それが大丈夫なのかなって。
越 : 大きいところとまだ絡んだことのない子たちがどうなるかなって。それを見て羨ましいと思って頑張ってくれればいいし
コ : 簡単にやれるから、簡単に辞めてしまうんじゃないかなって。バンドって持続することが一番大事だと思うんですよ。安易に自分の目的を達成してしまうと続かないんじゃないかなって思いますね。続けられることが大事だよね。よく、継続は力なりっていうじゃん。いろんなタイプのバンドがいると思うし、いろんな考え方があると思うけど、長く続けられるだけの何かがあるのは確かだよね。気持ちであったり、実力であったり、環境であったり、その環境を左右するのも自分自身だし。そういう意味でも、せっかく早い時期から初めて、俺らの頃より上手いって思うけど、それをより長く続ければ、よりよくなると思うから。だから周りからも上手いとか言われたりすることは多いと思うけど、今の状況に甘んじず、頑張って欲しいね。大事なのはそこじゃないじゃんって。
■オリジナルはいつからやり始めました?
コ : 俺が専門学校に行った頃かな。当時コンピューターミュージック科ってところに通ってたんだけど、デジタルな学科にもかかわらずメンバーに渡す音源はテープだったからね(笑)しかも弾き語りした歌を入れて、終わって15分後くらいに隠しトラックがあるんだよ(笑)俺は楽しくてやってたんだけどね。実際60分に1曲分しか入ってないテープを郵送してた。
■どうしてオリジナルを作ろうと?
コ : こういうとあれなんだけど、やりたい曲がなかったんだよね。かっこいいなって思う曲はいっぱいあるんだけど、自分でやりたいなとか、自分だったらもっとこうしたいなとか思うほうが強かった。もちろん最初は思うように作れなかったけど、やりたいように作ったほうがいいじゃんってところからだね。
■U-SKさんは全くの初心者からキーボードをはじめたじゃないですか。猛練習したんですか?
U : 楽譜も読めるわけでもないので基本的に難しかったですね。とりあえずそのとおりには弾けるようにはしたけどね。
■これまで辛かったことなどありますか?
U : 俺はコウタローとは10年来付き合いで、bagzy*というバンドしかやったことがないので、越前屋向酒にしろシンゴ☆にしろ、他のメンバーはいろんなバンドをやってきたのが普通じゃないですか。でも俺はこれしか知らないから最初にメンバーが抜けた時にこの先どうしようかと悩みました。じゃあキーボードのスペシャリストかという訳でもないし、他でも経験があって仕組みがわかってれば気軽にいけたんだろうけど、bagzy*でやってきたことしかわからないので、どうしようかと相当悩みましたね。
コ : 羨ましくもあるよね。俺も自分で曲を作っている反面、このバンドしかやったことがないから。もちろんメンバーの入れ替えはあったけど基本的には変わらないじゃん。だから、他の家に行ってギターを弾くような度胸というか、羨ましくもあり、不安でもあり。
■他のメンバーはこれまでやってきたバンドと比べてbagzy*はどう違いますか?
越 : 一番は歌を立たせるという、オケ4人の共通の意識は俺が今までやってきたバンドと比べても一番強いと思う。立つから立たせようというんじゃなく、立たせなきゃ立たないというか。俺らがどれだけ意識してやっていくかっていう部分が一番違いますね。
さ : 他との違いは特にないですけど、私は今まで楽しくなくなったバンドは辞めてきたので、今はまだ辞めてないので、楽しいです。
■シンゴ☆は一番最近加入したんですよね。
コ : だからこそ一番bagzy*を客観的に見れるじゃないですか。
☆ : ライブに1回くらいしか行ったことなくて、全然知らなくて。そしたら急に知らない人から電話が来て入れよみたいな流れで。元々サポートだったんですよ。そしたらお前来いよみたいな感じでなぁなぁで入っちゃいました(笑)
■実際に入ってみての印象はどうでしたか?
☆ : あまり特別な印象はなかったんですが、入る前はまぁ頑張ってるバンドなんだなってくらいの認識で。ただ前のドラマーが抜けたときにツアーが決まってたんですよ。その段階でドラムがいないなら俺がやるしかないんじゃんって感じで。実際1ヶ月くらいしかなかったですから。
■結成当初から上を目指して活動していこうと思っていたんですか?
コ : 別に意識してやってたわけじゃないと思うよ。当時ははっきり言って目的なんてなかったからね。スタジオに入って合わせるのが楽しいからやるってだけだし、曲も作ったからどうこうってよりは、やりたい曲がないから作る。こうしたいからこうするってのをずっと繰り返してきただけ。気づいたらまだやってる、って感じだね。でも音楽で食ってくって考えた時に、それだとダメだよって周りに言われて。考えるのが遅かったんだね。この年まで歌ってきて思うのが、若いからいいねとは思わなくなったね。逆にこの年でなきゃ歌えないことがあるなってすごくある。高校生は上手いけど、高校生には高校生の、20代前半には前半の、後半には後半のよさがあるなと。若いとか若くないとかはステージでは関係ないなと身にしみて感じるね。
■年を重ねるごとに、積み重ねるものがありますからね。
U : 高校生でも意識の高いやつが、ちゃんとできる環境もあり、思いもあってやってるのを見ると、俺らも焦る部分はあるしもっと前に進んでいかないとダメだなって日々痛感するところですね。
■それぞれの夢や目標を聞かせてください。
コ : いつまででもやっていきたいね。どんな環境でも。継続するにはそれなりの理由があるけど、結果やっていければ一緒じゃん。そういう意味でもできるだけやっていけるのが夢かな。
さ : 楽しい毎日を過ごすことです。
☆ : 目標はお金持ちのニートですね。ボーカルの印税待ちです(笑)
越 : 売れてバンドで飯を食うことがバンドマンにとってなにかを成し遂げたというなら、bagzy*は何かを成し遂げるために何をすればいいかということをリーダーは日々考えていると思うので、それをバシッと締めてくれます。
U : 長くやってきてるからこそ、もうこれしかないので、早くこれで飯を食えるようになりたいですね。最終的な終着駅がそこではないにしろ、まずはそのステップに上がらないことには生活ができないからね。楽しいことをするにしろ、何かを動かすための知名度も必要だし。上を上を目指していきたいですね。
■ありがとうございました!
Graphic/bagzy*PR
- 2009/11/01(日) 00:01:11|
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