一度ツアーに行くとわかるんですよね。
知らない土地、メンバーと初めて歩く道を迷って、やっとたどり着いたライブハウス、知り合いもいない、淡々とリハが進行して、気づいたら出番が来て、ホールはガラガラで、対バンはみんな帰っちゃって、とりあえずホールのスタッフに挨拶していそいそと機材を積み込んで、宿もないし車で寝るか、みたいな。
どれだけ心細くて、不安になるか。
お金もないし。
会場について、地元のバンドマンが話しかけてくれるだけで、どんだけ救われるか。
ライブ中も最前列に集まってくれて手を上げてくれるだけで、どんだけ嬉しいか。
「よかったです!」「また来て下さい!」そんな言葉の一つが、どんだけ次へのエネルギーになるか。
仙台の思い出を、なにもない1日にはしたくないんですよ。
また頑張って大きくなって絶対帰ってこよう!って思える、そんな場所にしたいんですよ。
1年後、以前より大きくなってまたツアーで回ってきたときに、地元の若いバンドが一回りも二回りも成長したライブで迎えられたら、何よりの歓迎じゃないですか。
負けるもんかって、お互いいい刺激を与えられる関係になれたら素晴らしいじゃないですか。
ジャンルの好き嫌いとか、上手い下手とか、そんなことを語れるほど仙台の若いバンドのみなさんは偉くもないし凄くもないです。経験だって初心者に毛が生えた程度。
全てがよい経験で、全てがよい刺激になるハズなんです。刺激の大小は人それぞれにしても。
県外にライブでやってくるってことは、それだけで十分自分以上の経験を積んできている成果なんです。
吸収できないことなんて、ない。
そんなバンドが自分なんかと一緒のステージに立って、同じライブを共有してくれてるんだって、もっと感謝しなきゃいけないと思いますよ。
卑屈になるわけではなく、ステージでは対等に。
でも、そこから得ることの大きさは、比べ物にならないくらい大きいと思うんです。
貴重な機会を、無駄にしているバンドが多すぎるんじゃないでしょうか。
自分の出番が終わったらそこでライブ終了なんて思ってる人は、絶対すぐバンド辞めますよ。だったらすぐに辞めたほうがいい。お金と時間の無駄。
同じ時間、そこからより多くのものを得られるかどうか、それがバンドマンとしての成長だと思います。もちろんバンドマンとしてだけでなく、人としての成長も。
「ゆとり」の一言で済ませたくないですが、意識の低さが気になってしかたがありません。
仙台はそんな風に思われたくないんですけどね。頑張っていきましょうよ。
PR
- 2010/06/09(水) 11:51:52|
- たっけの日記|
-
トラックバック: |
-
コメント:0