今月のCUE BASEでも加藤はるかが言ってるんだけど、
バンドを始めたきっかけってそれぞれだと思うけど、オリジナル曲を作るときって、【伝えたい何か】があるからそれを歌詞にして、メロディーに乗せて、歌うんだと思うんです。
恋愛の歌詞でも、何かを訴える歌詞でも、人には言えない心の中のメッセージでも、それを普段の会話の中では言葉にすることが難しいことであっても、音楽というツールを使って、人に発信する。
それが場合によってはスポーツだったり、演劇だったり、ブログだったり、人によってツールが違うだけで。
音楽も一つのツールと考えた時に、じゃあそのツールを使って発信する場が必要になるわけです。
そのための場が、ライブであったり、CDやWEB上での音源であったりする。
インタビューの中で、「発信する場がないと受信もできない」と話していました。
確かに、せっかく作ったものも発信しなければ誰に届くわけでもない。
だから、ステージに立つし、音源も制作するんだって。
その通りだと思うし、その姿勢はとても大事だと思います。
同時にもう一つ、「発信しても、受信する人がいなければ、届かない」ってことも言えると思うんです。
せっかくステージに立っても、届けたい相手、「オーディエンス」がいないと、伝わらない。
つまり、発信する側、受信する側、双方がいて、初めて成立するもの、とも言えるんじゃないかなって。
自分がイベントを組む時に、毎回気にしていることの一つが「動員数」です。
たとえ素晴らしいアーティストが出演しても、それを聞く人が少なければ、せっかくのステージも効果が薄くなってしまいます。
よく、「いいバンドと一緒に共演したい」、「もっとノルマが安いライブに出たい」という声がありますが、なんにしてもお客さんがいなければせっかくのステージも自己満足で終わってしまうと思うんです。
自己満足で音楽やってるって人は問題ないんですけどね、自分で施設を使用するお金を払って、30分の演奏に音響と照明で演出して、気持ちよくプレイして、お疲れ様でした。
それも一つの娯楽の形だと思いますし、そのために普段仕事を頑張って、お金を稼いできてるんですから。
でも、伝えたいことがあってステージに立ってる人間なら、やっぱりそれをより多くの人に伝えたいというのは当然のこと。
例えばツアーをまわって各地でライブをしているツアーバンドは、自分たちの地元だけでなく全国の人に自分たちの音楽を伝えたいと思って、はるばる移動してきてるわけですから、やっぱり企画を組む人間としては、その思いを一人でも多くの人に伝わるための環境を作りたいわけです。
いくら心に響くメッセージをステージで発信しても、観客が数人しかいなければ、その価値は数人分です。
そのアーティストに人気があるないに関わらず、そういう思いを持って仙台にやってきた人への最低限の対応だと思うんです。
その場に足を運んでくれたなら、やっぱり一目だけでも見て欲しい、耳を傾けて欲しい。
そして、そういう人が一人でも多く集まるような企画にしたい。
ただ安くライブできて、友達同士集まってるだけの「イベント」とは、違う考え方で、自分なりのプライドを持って関わってます。
そんな想いが、少しでも多くの人に伝わるように、自分もまた「発信」していかなければいけないんですけどね。
いろいろと考えさせられる数日間の出来事でした。
多くのトラブルが重なる中、素晴らしいステージを見せてくれたVIVASNUT、長い付き合いですが、本当にまた仙台で会えてよかった。
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- 2011/06/04(土) 23:05:01|
- たっけの日記|
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