とあるオーディションで審査員は何を基準にして選ぶんでしょう。
「いいバンド」の基準って非常に曖昧で、
その時と場合によっても変化する流動的な価値だと思うんですよ。
博愛的な言い方をすれば、どのバンドも個性があってみんないいバンドです、みたいな考え方もあるし。
個人的には、優劣をつけるべきだと思うんですよ。
人生だって他人と比較されてナンボです。
相対的に自分がどういう位置にいるのか、それを見極めることも大事だと思うので。
ただ、例えば100m走は、より早く走った人が1位ってわかりやすいけど、
音楽ってものをどう捉えるかで基準は様々。
言い換えれば、100mをいかに早く走るかという部分に着目するか、
フォームの美しさを競うのか、
スタートダッシュからの加速度を競うのか、
はたまたそのランナーの1年間のタイムの伸びを判断するのか、
挙げたらキリがないくらいの基準があるわけです。
それによって、誰が1位になるかは変化する。
そういう、ひどく曖昧で、よくわからないところで比較されるわけです。
前の日記にも書いたりしてるけど、そういう中で「頑張る」ということ、「成長する」ということ、「アドバイスを得る」ということ、
それらは基準ひとつで全く違うベクトルにも成り得てしまう曖昧なものなんですよね。
今日のライブはどうだったか。
「よかった」「悪かった」
ある人から見ればよかったと思えるライブも、またある人から見れば悪いとも思える。
これを判断するのはとても難しいし、正解もわからないところです。
あえて言えば、その結果どうなったかが、正誤の基準かな。
すぐにはわからない、結果論ですが。
まぁ、そういう意味でも、自分の目標が明確に設定してあるというのは、人にアドバイスをもらったり、ライブ後にどうだった的な話をする上では重要なことだと思うんです。
本人の目標に向かう道筋の中での、軌道修正のためのアドバイス、って感じですね。
逆に、自分がバンドを見るときの基準。
これも正直言って、結構曖昧です。
なので、消去法で言うと、
・演奏がうまい
・歌詞やフレーズを間違えないっていう部分は、割とどうでもいいです。
まぁうまいに越したことはないけど。それが重要ではないってことです。
あと音楽以前の話ですが
・お客さんを呼ばない
・反応がない(熱意が感じられない)
・最低限の礼儀がなってないそんなバンドはイベントを組む側からすれば誘う必要がないです。
自分たちだけでやりたいようにやればいいだけなので。
じゃあいったい何を基準にしてバンドを見ているか。
これは直接話をしているバンドには言ってることですが、
・半年後、1年後にどのくらい伸びてるか。
・おもしろいか
・歌心があるかって部分ですね。
(若いバンドに向けてですよ。一応。)
要は、今現在の技術やパフォーマンスは関係ないです。
これからの経験や体験を通して、どんな変化が期待できるか。
人を惹きつけるなにかを感じられるか。
1度見て飽きるんじゃなく、次も何かを期待させられてしまうかどうか。
そして、いい歌かどうか。
基本的にはその3点ですね。
最近は、演奏はうまいんだけど歌メロが取ってつけたような感じだったり、メロディーラインが定まってなくてほとんど外れてたり、歌い手のキーが合ってなかったり、ってパターンが非常に多いです。
アカペラで歌っても大丈夫なくらい、しっかりメロディーを固めてあげてからでも遅くないですよ。
演奏がその歌を活かす。肝心の歌がしっかりしないと、演奏も活きません。
失敗を恐れて縮こまるよりは、その空間を自分たちの空気に変えれるくらいの思い切りのよさも必要だと思います。
とりあえず、バンドマンの考えてるいい・悪いのポイントと、うちらの見るポイントは、意外と違うってことなんですよね。
参考にしてもらえたら嬉しいです。
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- 2009/11/28(土) 23:06:05|
- たっけの日記|
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